以前、まっすぐ編むだけのスカートの作り方を紹介しました。
私が作ったスカートは、透かし柄が入っていたので裏地を付けています。
しかし、前回では書ききれなくて、裏地についてはほとんど触れていませんでした 。
なので今回は、作ったスカートを例に取って、ニットのスカートの裏地について書いてみたいと思います。
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実は、パターンも編み図もなしで作ったスカートだったので、裏地を付けるのもかなり適当に(!)しました。
ですが、ニットに付ける裏地はいくつかポイントがあるので、その点について書いてみたいと思います。
裏地は、ニットの裏地などもありますが、基本は織物なので伸びません。
私の作ったスカートの裏地はキュプラ100%の伸びないものです。
実は、キュプラの裏地は私のこだわりです。
女性なら分かっていただけると思いますが、冬場にタイツをはくと、静電気でスカートとくっついたりバチバチしたりします。
裏地が付いているのに、その裏地がくっつくなんてこともあります。イライラします。
キュプラはそんなことがないので、自分が作るものにはキュプラの裏地を使います。
ですので、基本はニットの裏地は使わないことを前提とします。
(キュプラに欠点がないわけではありません。
キュプラは冬は肌に触れると冷たいです。夏用の裏地ならもっとさらっとしたタイプのものもあります。
また、キュプラはポリエステルより弱い(滑脱しやすい)し、お値段も高いです。
お好みにより使い分けてくださいね)
表側はニットでかなり伸びがあるが、裏地は伸びないものを使う際には、表側に合わせて裏地にかなりのゆとりを入れる必要があります。
ポイントは3つ。
ゴムも表側のニットもかなり伸びるのに、裏地は伸びないので、表のニットスカートと同じ大きさで作ってしまうと、はけないスカートになってしまいます。
スカートは、ウエストから足を入れて、引き上げるようにしてはきます。
ですので、ウエスト部分がヒップ寸法程度までは伸びないと、いちばん大きい部分となるおしりが通らなくてはけないのです。
なので、裏地のウエストの大きさはMサイズだと90cm以上、95cmあると充分だと思います。
表に対して裏地が大きいので、表地とくっつけるときには注意が必要です。
図のようにニットのベルト部分といっしょにミシンをかけます。
ずれて欲しくないポイントの部分、前後中心、脇線、タックの部分をまち針で止めて、その他はミシンをかけるときにニットを引っぱって、伸ばしながら縫ってください。
歩いたり、高低差のある段差(バスなど)で、裾周りが充分にないと歩きづらいです。
ウエスト同様、表側がニットで伸びるのであれば、裏地もある程度大きくゆとりを入れておき、その上スリットをいれます。
私が作ったスカートにも入っています。
表のニットのスカート丈が短いと、裏地のスリット止まり位置がきわどいです。
けっこうセクシーな感じになってしまいます。
表が透けるものの場合、スリットの止まりの位置にも注意してください。
ニットのスカートに付く裏地は、椅子に座ったときなどに裾から見えやすいです。
裏地の丈は、短めにしてくたさい。
私のスカートは6㎝の控えにしていましたが、座ると裾から見えそうになります。
(裏地を表地より短くすることを控(ひか)える、といいます。表より4cm短くするなら、控えを4cmとる、4cm控える、などと言います)
スカート丈が長めであれば10cm程度控えてもいいと思います。
スリット止まりの位置同様、スカート丈が短く、透けるのが気になるときは加減してください。
上記3点をふまえて、裏地のパターンを作ります。
(2019.5.4修正、パターン全体の比率と赤字の部分のサイズが変わっています)
…裏地のパターンを載せましたが、私のスカートはパターンを作っていません。
上記ポイントを押さえて、適当に裁断して、縫いました。
けっこうなんとかなります。
脇線は袋縫い、スリット部分と裾は三つ折りにしています。
脇線、裾の縫い代ですが、通常裏地は、裏側から見て縫い代が見えないように付けます。
↓こちらのように表と裏の間に縫い代が来るようにします。
これは、スカートだけでなく、バッグの裏地を付けるときなどもそうですね。
でも、表が透けるものの場合、裏側から見て縫い代が見えるように付けたりします。
↓こちらのように。
私が作ったスカートはこうなっています。
表が透けるものでも、気にならない場合もありますので、お好みで使い分けてください。
今回の裏地は手編みのニットの場合で、かなり簡単に説明しています。
ある程度厚みやゆとりがあり、裏地が表に響かないのが前提です。
実は、このパターンだと、表に対して裏地が余るので、スカートの中でもたついてしまいます。
ニットでも、透かし模様か大きく、表から裏地が見えてしまうものや、細番手の糸を使用した薄手のもの、とくにタイトスカートだと、余った生地が表のニットの見た目に影響してきます。
そういうものの場合は、もっと気を遣わないといけないので、このパターンは使えなくなります。
(私の作ったものは裏地の脇線にきせをかけていますが、そういったことも今回は省いています)
特に布帛の場合とは全く違います。ご注意ください。
今回はニットのスカートの裏地について書いてみました。
スカートによっては、裏地を付けずにペチコート(裏地で作る、足さばきを良くしたり、透けるのを防止するためのスカート)でもOKだと思います。
ペチコートは市販のものがありますが、簡単に作ることもできます。いつか、ペチコートについても書いてみようかな、と思います。
この記事が誰かのお役に立てたらうれしいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
↓こちらも裏地付きのスカートです。
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